2023.02.22

トンボとは

みなさんは、トンボと聞いたら虫の方をイメージしますよね。
この記事では印刷用語のトンボをご紹介します。

トンボとは印刷範囲や断裁ライン、加工の位置を示す目印のことを指します。

トンボという名前の由来は、十字のセンタートンボが昆虫のトンボに似ているからだといわれています。
トリムマークともいわれ、印刷物を作成する際に仕上がりサイズに断裁するための位置を記すマークです。
多色刷りの見当合わせや仕上がりサイズに断裁するための位置、折りや綴じなどの加工位置の確認のためのに用いられます。
印刷や加工はトンボを基準にして行われるため、印刷データの中でもとても重要な目印です。
印刷物に必須のトンボは、Illustratorなら簡単に付けることができます。
          
日本式トンボの種類と用途をみていきましょう。
・センタートンボ(中央トンボ)
 印刷物の天地・左右の中央を示す位置に置くトンボです。
 多色印刷の見当合わせや、両面印刷を行う場合には表裏の位置合わせの目印となります。
 カタログ・冊子といった印刷物の場合は、ページ番号(ノンブル)を入れる位置の目安にもなります。

・コーナートンボ(角トンボ)
 紙面の四隅に置かれ、内側と外側で役割が異なります。
 内トンボ(断裁ライン)
 内側のトンボは、仕上がりのサイズ確認や断裁時の目印として使用されます。
 外トンボ(塗りたしライン)
 外側のトンボは、印刷時に必要な塗り足し(ドブ)を表しています。3mmほどの塗り足し部分を設けるのが一般的です。

・折りトンボ
 折り目などの加工を入れる指示が必要な場合に使用されます。

トンボをデータに入れる際の注意点も知っておきましょう。
トンボのカラー設定は指定がなければ、モノクロの場合はK、
4色刷りの場合はレジストレーションカラー(CMYKが各100%の設定)を選択しましょう。
オフセット印刷など版を使う方法では、各色の版ごとにトンボが刷られ、多色刷りをする時に版の位置合わせにトンボを使用しやすくなるためです。データの入稿時に文字フォントはアウトライン化を行いますが、トンボはアウトライン化をしないのが一般的となっています。業者などからトンボのアウトライン化が指定されているときのみ対応しましょう。

トンボが印刷物の仕上がりを左右する重要な目印であることを、知らなかった人も多いのではないでしょうか。
少しでも予備知識があると、役立つ時もあるかもしれません。
トンボの知識や種類の違いをしっかりとおさえておきましょう!

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